もっくんのブログ

森林環境税とは

2019年11月7日

花粉症がなくなるかも?森林環境税の使い道とは。

  森林環境税とは?

森林環境税とは、「平成30年度税制改正」にて決められた、新しい税金です。
2024年4月からスタートし、一人あたり1000円を支払います。
ひとりひとりの貴重な1000円を国が集めて、全部で約600億円にもなります。
その約600億円を、都道府県と市区町村に分配します。

集められた森林環境税は市町村に分配される

森林環境税は、使い道が限定されていることが特徴です。


  なにに使われるの?

森林整備(森林の正しい管理や、作業道を整える)
人材育成(林業に携わる人、森林を管理する人を育てる)
木材利用の促進(国産材の利用を進める)

上記の3つが、森林環境税の使い道です。
簡単に言うと、「日本の森を育てることにしか使えない」ということです。

使い道は森林整備、人材育成、木材利用の促進に限られている

日本には森林整備が必要な山が多くあり、そのうちの75%にはスギ・ヒノキが植えてあります。

スギといえば、花粉症のイメージでしょうか?
花粉症って大変ですよね。

たとえば、ひとつの意見として「スギを全部伐採して、スギ以外の木を植えたらいいのに!」というものがあります。
山の木をすべて伐採して植え替えるとなると、相当な金額が必要になるでしょう。
苗木を育てて、植林するのもボランティアだけではできません。
切り出した木を売ったとしても、今の木材の価格では利益が出ないため、大赤字になってしまいます。

そこで、森林環境税が使われます。

森林環境税で得られた資金を使うことで、継続的な山作りが可能になります。

一例として、間伐(かんばつ)→皆伐(かいばつ)→少花粉スギ・無花粉スギの植林などができます。
「間伐」とは木を選びながら1本ずつ切り出すこと、「皆伐」とは森のすべての木を切り出すことをいいます。
切り出した木材は加工して、建物や家具に利用できます。

日本の森を育てることに使います

もっと具体的には、

・森を整備する計画・管理のための人件費、調査費
・間伐・皆伐のための人件費、重機の購入、燃料代、資格取得費、労災費
・作業道を整備するための人件費、重機の購入、燃料代、資材費
・苗木を育てるための人件費、種代、育成施設の管理費
・植林作業や木を育てるための人件費、草刈機の購入、燃料代、苗を守る防護ネット代
・木製家具等を購入するときの補助金
・森林や木のことを伝えるためのPR費
として森林環境税が使われます。


  どんな結果になるの?

つまり森林環境税は、花粉症の方にとっては救世主!…かもしれません。

スギを伐採して少花粉スギ・無花粉スギの植林というのは、あくまで「たとえばの話」ですが、森林環境税のことを少しだけでも理解していただけたでしょうか?

森林整備を進めることで、ゆくゆくは地球温暖化の防止、災害に強い森林、水源の確保にも繋がります。

森林環境税は森に良い環境を作る。

森林環境税を払うひとりひとりが、森林を守っていくということです。
見えにくいかたちではありますが、気持ちよく収められるようになれたらいいですね。

たまにでもいいので、山のことも少しだけ考えてみてもらえると嬉しいです。

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