常務取締役 森本さん

鳥取県出身。昭和56年生まれ。元営業部長。
木薫創業時に入社。西粟倉にある道の駅のうどんが好き。

山ん中でしか体験できないことってあるんよ

僕は木薫に入って最初は林業を4、5年やっとった。
始める前は単純に面白そうだなっていうくらいだったんだけど、いざやってみたら林業って辛いんよ。冬は寒いし夏は暑い。ヒルも蛇も出るし、蜂には刺される。体力的にも辛いし、チェーンソーで足を切ることもあるから、生傷が絶えなかった。正直辛いだけで、嫌で仕方なかった。
でも、山ん中でしか体験できないことってあるんよ。

たとえば、同じ場所に倒れてる木。倒した時期は同じなのに、こっちは虫が食ってるけどこっちは全然食ってない。それを自分で調べて、何でかって分かったあたりからから、林業がすごく楽しくなってきた。
木薫に入る前は、山の現状も知らなかったし考えもしなかったんだけど、現場を見て、これがどういう影響を及ぼすのかって分かれば、やらなきゃいけないって思うようになる。やってるうちにチェーンソーも自由自在に操れるようになるし、楽しくて仕方なかった。
実学で学んだら違いが分かって問題点が見えてきて、じゃあ自分らが何とかしなきゃっていう想いにかられる。そんな不思議な魅力があるんよな。

森本さんが林業をしている様子

木薫にはミッションや想いがあるんよな

僕が林業やってた時は「木薫のミッション」っていう中でやってたけど、営業になってからは想いだけが先行してた。だけど実は、そうじゃなかった。 まずは相手の問題を解決することが僕らのお仕事。お客さんが何か困ったことがある時には、じゃあどういう解決法があるんだろうって、提案する。漠然と困りごとに気づいてない場合は、それを会話の中で発掘する。その結果、喜んでもらえる。

もうひとつ、木薫にはミッションや想いがあるんよな。受け継いだものを後世に伝えていく、この代で途切らせないっていうことをどうやって伝えていけるか、と僕らはいろんな試行錯誤とチャレンジを繰り返してきた。
お客さんの問題を解決していく中で信頼関係が築けて、「じゃあこの製品のバックボーンは何なんだ?」っていう付加価値のところでお客さんが興味を持ってくれたら、そこからが真骨頂。「実は林業してまして」っていう話ができる。

問題解決をするのも大事だけど、「あなたの話をもっと聞きたい」って思ってもらえて、それを伝えられる関係を築くこと。木薫の営業はこのふたつなんよな。
最初に相手の話を聞き出して、それに対応しながらこちらの想いを聞いてもらえたらいいなっていうキャッチボール。常に相手がいるから1人じゃないわけ。相手の気持ちを汲み取らんことには問題は解決できないし、聞きたいっていう体勢になってくれないと自分たちの言いたいことも言えない。
相手が「あなたのこと、もっと聞かせて」って思ってもらえるように、自分が先に問題解決に必死になる。そうやって僕らは動いてる。

小学生

夢を持ち続けながら信念を貫ける人

僕の担当する保育園さんは、往復3時間かけて行って1時間くらい喋って、もらってきた仕事がおもちゃの修理とか。「木の棒、持ってきて」「丸太ない?」「雪、持ってきて」とかもあったな。
ただ、僕は嫌々行ってはない。先生とやり取りしてる中でいろいろ教えてもらったし、その先生から別のお客さんに繋げてもらったりもする。そういった中で大きな仕事をいただくこともあるから、価値って売り上げだけじゃないんよ。

信頼はお金で買えないけど、お金になるのも信頼なんよ。

ただ、情熱だけじゃ生活はできないわけ。心の中でその想いを静かなる闘志にした状態で働き続けるってことは、若いうちはなかなか難しいと思う。自分のやりたいこと、やらなきゃいけないことを押し込めなきゃいけないし、それを失ってもいけない。
夢を持ち続けながら信念を貫ける人。心の根底、軸が違うだけでブレちゃいけないところは誰でも一緒だと思う。
軸が近かったり、そこの部分で共感してくれる人と一緒に働きたいよね。

園児