もっくんのブログ

家具で使う板について

2021年8月2日

家具に使う板は3種類。その違いは?

木薫の保育家具で使っている木材は【無垢材】です。読み方は「むくざい」

無垢という言葉通り、加工されていない本物の木という意味です。
この無垢材を板にして、子ども用のテーブル・イス・棚などをつくっています。

無垢材の板のなかにもたくさんの種類があります。
板の構造ごとに分けると
・一枚板
・巾接ぎ材
・集成材
の3種類になります。

家具に使う板は一枚板、巾接ぎ材、集成材のみっつ

今回は、この3種類の違いを解説いたします。


  一枚板(いちまいいた)

一枚板の構造とスペック

一枚板という名前の通り、1本の丸太から取れた1枚の板だけのことです。

大きな丸太からは大きな板が取れるため、どっしりとした迫力があります。反対に、細い丸太からは小さな板しか取れません。
もともとの丸太が曲がっていたら曲がった板ができて、節があったら節のある板ができます。
丸太のもつ特徴がそのまま出るのも一枚板ならでは。個性的な板が欲しい時にオススメです。
けれど大きな板になるほど太い丸太が必要になるため、お値段が張ります。
大きいほど乾燥時間も長くなり、収縮が起こりやすく、反り・割れ・ねじれが目立つのがデメリット。


  巾接ぎ材(はばはぎざい)

巾接ぎ材の構造とスペック

幅の広い板(巾)を接着剤で貼り(接ぎ)合わせたものです。

接着剤はホルムアルデヒドの入っていない木工用ボンドを使用しているため安心です。
木の良さも残したいけど、大きな板が欲しい!という場合にオススメ。
細い丸太からつくれるので、材料としてはお値段が安くなっています。ですが、人の手で張り合わせる必要があるため作業時間が長くなり、人件費の分だけ少し上がります。
一枚板ほどではないですが、乾燥が十分でない場合や設置場所の湿度変化が激しいと反り・割れ・ねじれが起こりやすいです。


  集成材(しゅうせいざい)

集成材の構造とスペック

細い板を機械で圧着したものです。

特徴は「フィンガージョイント」というギザギザの接着部分。ギザギザは繋ぎ目の強度を強くするためにつけられています。
縦にも横にもたくさんの板をつなぎ合わせているので、欲しいサイズの分だけ、大きな板も小さな板も作れます。
できあがった板は大きくても、元の板ひとつひとつは細いので、反り・割れ・ねじれの影響がでにくいです。
デメリットとしては、木の年輪や表情は感じにくくなってしまうこと。

構造が似ている木材にCLTがあります。CLTは大きな建物を支える力があり、柱や梁として最近使われるようになりました。


どれが良くて、どれがダメ、という違いではありません。
見た目や特徴を比較して、その場所に合わせたぴったりな材料を使うのが1番だと思います。

たとえば、看板として使うなら1枚板でドーンと構えたり、
玄関のカウンターに使うなら木の手触りを感じる巾接ぎ材がよいかもしれません。
保育室のおもちゃ棚に使うなら、割れにくい集成材のほうがケガの心配も少なくなります。
それに、購入するときにはお値段も重要な要素のひとつです。

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